黒ずんだ歯ぐきを健康的なピンク色にできる!?

歯科コラム COLUMN

美しい口元を手に入れるため、矯正治療や審美治療、ホワイトニングなどを受ける方は増えてきています。ただ、みなさん、意外とケアが行き届いていないのが「歯ぐき」です。

会話をしているとき、相手の歯ぐきの色が気になったことはありませんか? また、自分で鏡を見たときに、「昔に比べて歯ぐきが黒ずんで見える・・・」など、気にしている方もいるのではないでしょうか。

どれだけ歯がきれいでも、笑ったときに歯ぐきの黒ずみが目立つと、「不健康なのかな?」と思われてしまい、印象もあまり良くないですよね。今回は、歯ぐきが黒ずむ原因や、健康的なピンク色に戻す施術についてご案内しましょう。

歯ぐきはどうして黒ずむの?

歯ぐきが黒ずんできたり、紫に見えるようになるのには大きく4つの原因があります。

01 メラニン色素

個人差はありますが、どんな人の歯ぐきも老化すると色が変わってきます。その最大の要因はメラニン色素。歯ぐきにメラニン色素が沈着すると、歯ぐきの色が黒っぽくなってきます。皮膚のシミと同様に日焼けで沈着することもありますし、タバコや飲食物によっても沈着します。

02 金属の詰め物・被せ物

金属の詰め物・被せ物が原因となって、歯ぐきが黒ずむ場合があります。「アレルギー症状の原因がお口の中にも!?」でもご説明しましたが、お口の中にある金属は経年とともに金属イオンとして溶け出してきます。この金属イオンが歯ぐきに蓄積することで、黒く変色してしまうのです。ちなみに、この現象は「メタルタトゥー」と呼ばれます。

03 喫煙

喫煙をする人は歯ぐきが黒ずみやすくなります。タバコに含まれるタールが歯ぐきに付着したり、ニコチンや一酸化炭素の作用で歯ぐきの血流が悪くなったりすることで、徐々に黒ずんでいくのです。

04 歯周病

歯周病になると歯ぐきが赤く腫れますが、進行してくると紫色に見えたり黒ずんで見えたりするようになります。

どうすればピンク色の歯ぐきに戻るの?

歯ぐきの黒ずみの原因が喫煙なら、タバコを止めることで改善します。歯周病が原因なら、歯周病を治療することが先決です。メラニン色素や金属が原因になっている場合も、歯科医院での施術で健康的なピンクの歯ぐきを取り戻すことができます。

メラニンが原因の場合はレーザー治療

メラニン色素の沈着によって歯ぐきが黒ずんでいる場合は、レーザー治療によって改善できます。黒ずんだ部分にレーザー照射してメラニン色素を除去することで、きれいな歯ぐきに戻ります。レーザーは喫煙による色素沈着にも効果的。施術は30分程度で終わりますし、痛みもほとんどありません。

金属が原因の場合はメタルフリー治療!

金属イオンの溶け出しによって歯ぐきが黒ずんでいる場合は、メタルフリー治療によって改善できます。金属の詰め物・被せ物を除去して、セラミックのものに交換します。金属イオンが歯ぐきの奥深くまで浸透している場合は、黒ずんだ部分を電気メスで切除したり、歯ぐきを移植したりする方法もあります。

グラントウキョウスワン歯科・矯正歯科 院長より

歯ぐきの黒ずみを改善するには、「なぜ変色してしまったのか?」を知ることが大切です。まずは、歯科医院で診察を受けてみましょう。原因に対して最適な対策を行えば、健康的なピンク色の歯ぐきを取り戻すことができます。

また、日々の心がけ次第で、歯ぐきの色をきれいに保つことができます。ぜひ取り入れていただきたいのが、歯ぐきのマッサージ。歯ぐきには毛細血管がたくさん通っているので、マッサージをすると血行が良くなって、滞っている不純物を排出できるだけでなく、見た目の色も改善されていきます。1日30秒、指のお腹でやさしくなでるだけ。続ければ効果が出てきますので、ぜひ習慣にしてくださいね。