インプラントの基礎知識(6)オールオン4(オールオン6)ってどんな治療?

歯科コラム COLUMN

オールオン4(オールオン6)ってどんな治療?

すべての歯を失ってしまった方や、総入れ歯の方がインプラント治療を受ける場合、1本1本、片顎で14本(上下顎で28本)ものインプラントを埋入しなければいけないのでしょうか。もちろん、それも一つの方法ですが、あまりおすすめできる方法とは言えないかもしれません。

今、すべての歯を失ってしまった方や総入れ歯の方に選ばれているのが、「オールオン4(オールオン6)」というインプラント治療です。今回は、一般的なインプラント治療との比較を交えて、オールオン4(オールオン6)の特徴について解説していきましょう。

失った歯の数だけインプラントを入れるのは良くない!?

すべての歯がない場合、従来は、端から端まで失った歯の数だけインプラントを埋め込んで治療をしていました。しかし、この方法には以下のようなデメリットがあるのも事実です。

  • ・インプラントの埋入本数が多くなるため費用がかかる
  • ・インプラントの埋入本数が多いため、手術時間が長くなる
  • ・手術の範囲が広いので、術後に痛みや腫れが出やすい
  • ・顎の骨が少ない場合は造骨法が必要になり、経済的・身体的な負担が増す

オールオン4(オールオン6)のメリット

上記のメリットを補足するとすれば、造骨法 オールオン4(オールオン6)は、4本(6本)のインプラントを支えとして、10~12本の連結した人工歯を装着する治療です。インプラントを4本埋入する場合がオールオン4で、6本埋入する場合をオールオン6と呼びますが、支えにするインプラントの数が多いオールオン6のほうが安定度はより高いと言えます。

費用負担が少なく済む!

従来のインプラント治療は、失った歯と同じ数のインプラントを埋め込むのが一般的でした。一方で、オールオン4(オールオン6)なら埋入するインプラントが4本(6本)で済み、本数が少ない分、費用の負担を大幅に抑えることができます。

痛みや腫れが最小限で済む!

上顎の歯12歯分のインプラント治療を考えたとき、12本のインプラントを埋入するよりも、4本(6本)のインプラントを埋入したほうが、手術時間も約半分に短縮できますし、患者様の負担も大幅に軽減されます。また、術後の痛みに関しても埋入本数が少ないほうが、より軽く済むと言えるでしょう。

新宿スワン歯科・矯正歯科 院長より

上記のメリットを補足するとすれば、造骨法を行うことなく、インプラントを埋入できる可能性が高いのもオールオン4(オールオン6)のメリットだと言えます。ただし、オールオン4(オールオン6)は、お口やお体の状態によっては受けられないケースもあります。また、どこの歯科医院でも受けられる治療ではありません。歯を全部失ってしまった方や、今お使いの総入れ歯に不満がある方は、まずはお近くの歯科医院でオールオン4(オールオン6)に対応しているかどうかも含めて、インプラント治療について相談してみてはいかがでしょうか。

次回の歯科コラムは、8月16日(火)の公開を予定しております。ぜひ、お楽しみに。