見た目だけじゃない!?歯並びの重要性と矯正治療

歯科コラム COLUMN

はじめに、あるリサーチ結果をご紹介しようと思います。
ライフメディア リサーチバンクによる「歯に関する調査」では、
「あなたが今、お口について気になっていることはありますか?」という設問に対して、以下のようなデータが出ています。

【出典】
ライフメディア リサーチバンク
■参照URL:http://research.lifemedia.jp/2010/06/100609teeth.html
■テーマ:歯に関する調査
■調査結果:有効回答 1816件
■調査期間:2010年5月28日から6月3日
■対象者:全国男女

いちばん多いのが「口臭」、次いで「歯の着色・変色」。
「虫歯」や「歯周病」も比較的多い割合を占めています。

これらの症状・病気は、しっかり予防していればある程度抑えられるものです。
では、「予防」とはいったい何を指すのでしょうか?
みなさんは「予防」と聞いて何をイメージされるでしょうか?

歯みがき、デンタルフロス、定期検診、甘いものを控える・・・こんなご意見が多いと思います。
もちろんこれらも重要なのですが、いちばん大切なことが抜けています。

それが、アンケートの第6位にもなっている「歯並び」です。
正確には、乱れた歯並びを改善すること。実はこれが“究極の予防法“なのです。
その理由は、悪い歯並びのリスクを知れば、ご納得いただけると思います。

無視できない!悪い歯並びのリスクとは?

当院には、多くの方が矯正治療の相談にいらっしゃいますが、
ほとんどの方が、「歯並びが悪い=見た目・印象が悪い」ことを気にして来院されます。
しかし、悪い歯並びの影響は見た目だけではなく
以下のように様々なリスクがあることを知っておいていただきたいと思います。

虫歯や歯周病、口臭などの原因になる

歯並びが悪いと、歯の隙間やデコボコの部分など、歯みがきしにくい場所が多くなります。
特定の部分にプラーク・歯石が溜まりやすいため、虫歯・歯周病になりやすくなります。
また、プラーク・歯石が溜まると、口臭や歯の変色の原因にもなります。

食べ物をうまく噛めなくなる

歯のもっとも重要な役割は食べ物を噛むことです。私たち人間は、食べ物をしっかりと
噛み砕いたうえで胃へ送り込むことで栄養を吸収するようにできています。
歯並びが悪いと、食べ物をよく噛み砕けないまま胃に運んでしまうことに・・・そうなると、
胃腸に負担がかかるだけでなく、栄養を十分に摂ることもできなくなってしまいます。
また、うまく噛めないと食感も鈍くなり、食事が美味しくなくなってしまうこともあります。

顎関節症になりやすくなる

歯というのは、きちんと並んだ状態で、噛む力がバランスよく分散されるようになっています。
重なった歯や傾いた歯があると、特定の歯だけに無理な力がかかってしまいます。
このような状態が続くと顎に負担が蓄積し、結果、顎関節症を引き起こすことがあります。

その他にも、歯並び・噛み合わせが悪いと、特定の発音が不明瞭になったり、
顎の骨や筋肉の成長に偏りが生じ、顔立ちが歪んでしまったりすることもあります。
また、頭痛や肩こり、腰痛などの原因になることも明らかになっています。

歯並びがよくなると、どうしていいの?

こまでお読みいただければ、もうお分かりですね。
歯並びがよくなると、上述のような様々なリスクを回避できるのです。

矯正治療は、見た目をきれいにするのはもちろん、
プラーク・歯石が溜まりにくく虫歯・歯周病になりにくい口内環境をつくること、
口臭や歯の着色を防ぐことも大きな目的なのです。

歯並びでお悩みの方は、美容の観点だけでなく、「口腔内の衛生管理・健康増進」という
観点でも、矯正治療を検討してみてくださいね。