歯科医院を見極める7つのポイント(後編)

歯科コラム COLUMN

歯科医院を見極める7つのポイント(前編)」では、「時間をかけて丁寧に説明してくれる」「すぐに歯を削らない・抜かない」「プロ意識の高いスタッフが揃っている」の3つのポイントをご紹介しました。今回は後編として、残り4つのポイントを解説していきましょう。

ポイント04:滅菌体制を整えている

歯科治療は、唾液や血液に触れることが避けられない治療です。そのため、治療に使う器具がしっかり滅菌・消毒されていないと、前の患者さんの唾液・血液が次の患者さんのウイルス感染・細菌感染を起こしてしまうリスクもあります。

患者様の安全を第一に考える歯科医院では、院内感染を防ぐために徹底した滅菌体制を整えています。

外観・内装がきれいな歯科医院だと、何となく安心できるかもしれませんが、「きれいな歯科医院=滅菌体制が整っている」とは限りません。できれば診療前に、「治療器具は使うたびに滅菌処理しているか」「紙コップ・エプロンなどは使い捨てしているか」「ドクターや衛生士はゴム手袋を着用しているか」などのポイントをチェックしましょう。

ポイント05:無理な治療をしない

歯科治療には、虫歯や歯周病治療、インプラントや矯正、審美、口腔外科など様々な分野があります。すべての分野において難症例までパーフェクトにこなせるドクターはおらず、中には特殊な技術・設備が必要な症例もあります。

もし、自分の専門ではない治療を要する患者様が来院した場合、本当に患者様のことを第一に考える医院であれば無理に治療をすることなく、適切な医院・ドクターを紹介してくれるはずです。専門の治療が必要な場合に、専門性の高い医院・ドクターを紹介できる体制のある歯科医院は信頼できると言えるでしょう。

ポイント06:患者様のデータを詳細に記録している

良い歯科医院は、患者様のデータを細かく記録・管理しており、その一例が口腔内写真やレントゲン写真です。必要に応じて都度、口腔内の写真やレントゲン写真を撮っている歯科医院は、患者様のお口の情報管理をしっかり行っていると考えられます。

口腔内写真やレントゲン写真は、患者様に口腔内の状態を視覚的に分かりやすく説明し、治療の進行状況などの理解を促すためにも使いますので、インフォームド・コンセント(説明と同意)に力を入れている歯科医院であるとも言えます。

ポイント07:予防処置に力を入れている

近年、歯科医院の役割は「治療」から「予防」へとシフトしています。歯医者さんが健康な口腔内環境を維持し、病気を予防してくれれば、治療を受けなくて済みます。そうなればもちろん、痛い思いをすることもありませんし、歯を削ったり抜いたりすることもなくなります。

予防の大切さを理解しており、予防処置に力を入れていることは良い歯医者の条件の一つです。歯やお口のトラブルで歯医者に行ったときは、そのトラブルの原因を究明してくれるか、今後の対策を詳しく説明してくれるか、自宅でできる予防ケアの指導などを含め充実した定期検診を行っているか、などをチェックするようにしましょう。

グラントウキョウスワン歯科・矯正歯科 院長より

前編・後編に分けて「歯科医院を見極める7つのポイント」を解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。最後にお伝えしたいのは、「自分の希望した治療をしてくれる歯医者が一概に良い歯医者ではない」ということです。ぜひ、7つのポイントを参考に、あなたのお口の健康を真剣に考えてくれる歯科医院、一生付き合っていける歯医者さんを見つけてくださいね。